「加配の先生をつけてみませんか?」
保育園の先生からそう提案されたとき、私は思わず聞き返しました。
「えっ、うちの子も加配の対象なんですか?」
私の中で、
「加配」は障害などの診断や認定を受けた子どもが利用するもの、
というイメージがありました。
娘は好きなことに夢中になると周りの声が入りにくかったり、
集団活動で戸惑うことはありましたが、家では普通に会話もできるし、
大きな発達の遅れを感じていたわけではありません。
だから、「加配」という言葉と娘が結びつかなかったんです。
今回は、保育園で加配を提案されてから、私が娘のことを改めて知り、
加配対応をお願いするまでの体験を書いてみたいと思います。
少しずつ見えてきた、娘の「困りごと」
娘は物ごころがついた頃から、好きなことに夢中になるタイプです。
4歳頃になると、その様子を保育園の先生からも聞くようになりました。
保育園の先生娘ちゃん、
好きなことに夢中になると、
周りの声が全然入らないんですよね。
先生のその言葉に、私は思わず、



それ、それです!
家でもまったく同じなんです!
と激しく同意したんです。
家では何度呼んでも返事がなくて、
「ちゃんと聞いてるの?」
とイライラしてしまうことも度々。
でも、マンツーマンで話すと、内容はちゃんと理解できているんですよね。
困っていたのは「聞く力」がないことではなく、
集団の中で一斉に伝えられる情報を受け取ることや、
好きなことから気持ちを切り替えることでした。
家庭でもできることを、一つずつ試してみた
「娘に合う方法があるかもしれない」
そう思って、家ではいろいろな工夫を始めていました。
- 話しかけるときは家事の手を止めて娘の目を見て話すこと
- 時間が見えるタイマーを使って、遊びから次の行動へ切り替えやすくすること
すぐに変わったわけではありませんが、親子で少しずつ「娘に合う方法」を探していました。
「親の関わり方で変わるかもしれない」
そんな思いで、できることを一つずつ試していた時期でした。
その頃は、
「もう少し成長すれば落ち着くかもしれない」
とも思っていたんです。
- 家事の手を止めて目を見て話す
- 時間が見えるタイマーを使う
- 娘に合う方法を探す
年中の夏、娘の不安は少しずつ大きくなった
年中の夏頃から、保育園へ行くことへの不安が強くなりました。
朝は泣いてしがみつき、支度をするだけで精一杯。
夜になると、真っ暗な部屋で抱っこをしながら、
その日に怖かったことや苦手なお友達のことを、涙を流しながら話してくれました。
「ちゃんと話を聞いてあげよう」
そう思っていても、同じ話が毎日続くと、私にも余裕がなくなります。
「少しでも安心できるようにしてあげたい 」
そんな気持ちと、
「もう、早く終わってほしい… 」
という気持ちが入り混じって、自分を責めることもありました。
保育園の先生からの提案
そんな様子を先生も気にかけてくださっていて、
お盆明けの個人面談で声をかけていただきました。
先生が気になっていたのは、娘の性格そのものではありませんでした。
娘は、周りのお友達より少しゆっくりしたペースで行動するタイプです。
好きなことに集中すると周りの声が入りにくく、
次に何をしたらいいのか分からなくなっても、自分から先生や友達に聞くことが苦手でした。
その結果、行動が周りのお友達より遅れてしまい、
不安が大きくなると突然泣き出してしまうことが増えていたそうです。
本人もしんどそうで、登園渋りも少しずつ強くなっていました。
そんな様子を見てくださっていた先生から、



集団活動の中で困る場面が増えてきているので、
加配の先生をつけてみませんか?
と提案していただいたんです。
そう言われたとき、まず、驚きました。



うちの子も加配の対象なんですか?
それが正直な気持ちでした。
先生は、娘が「できない子」だと言いたかったのではありません。
集団生活の中で困ったときに、少し声をかけたり、次に何をするかを伝えたり、
安心できる大人が近くにいることで、娘はもっと安心して過ごせるかもしれない、
と考えてくださっていたんです。
夫婦で迷い、発達検査も受けた
加配をお願いするまでには、夫婦でも話し合いました。
実は、意見が食い違う場面もあったんです。
夫は、
「それくらい普通じゃない?」
という考えでした。
毎日送迎をして娘の様子を見てきた私とは、感じ方に少し違いがありました。
発達検査を受けることには、もちろん緊張もありました。
「どんな結果になるんだろう」
そんな不安はありましたが、一方で期待していた気持ちもあります。
加配対応の申請は進めていたものの、
まだ対応は始まっていなくて、娘の登園渋りは続いていて…
だからこそ、娘の発達の特徴が分かることで、
保育園で安心して楽しく過ごせる方法が見つかればいいな、と思っていたんです。
その後、受けた発達検査では、大きな遅れはありませんでした。
でも、
- 得意なことと苦手なことの差が大きいこと
- 保育園では想像以上に緊張しながら過ごしていること
を知りました。
私は少しずつ、
「娘に必要なのは、もっと頑張らせることではなく安心して過ごせる環境なんだ」
と考えるようになっていきました。
最終的には、
「大人の気持ちよりも、娘のしんどさを優先したい」
そう思って、加配対応をお願いすることを決めたんです。
- 得意・苦手の差が大きい
- 保育園では想像以上に緊張していた
加配は「特別扱い」ではなかった
その年は途中から加配を付けることが難しく、
年度末までは担任の先生を中心に見守っていただくことになりました。
そして年長になった今年の4月から、加配対応が始まりました。
娘にとっては、
「困ったときに助けてもらえる先生がいつも近くにいる」
という安心感が、とても大きかったようです。
今まで苦手だったことにも少しずつ挑戦できるようになり、
「できた」という経験が自信につながっているのを感じます。
最近では、自分から「やってみる」と行動する場面も増えてきました。
今は毎日笑顔で登園し、「保育園が大好き!」と言っています。
今振り返ると、加配は娘を特別扱いするためのものではありませんでした。
娘を変えるためではなく、 娘が安心して園生活を送れるように環境を整える支援
だったのだと思っています。
まとめ
以前の私は、「加配」は自分たちとは関係のないものだと思っていました。
だからこそ、先生から提案されたときは驚いたんです。
でも、先生や発達検査を通して娘のことを知る中で、
加配は「診断名があるかどうか」ではなく、
「園生活の中で安心して過ごせるようにするための支援」なのだと知りました。
結果がどうであれ、娘のことをちゃんと知ろうとした時間は、
私にとって意味のある経験でした。
あの頃は、「保育園へ行きたくない」と涙を流していた娘。
そんな娘が今では、「保育園が大好き!」と笑顔で登園しています。
あのとき勇気を出して先生のお話を聞き、
娘に合う環境を一緒に考えられたことは、親子にとって大きな一歩でした。
もし今、保育園から加配について提案されて戸惑っている方がいたら。



一人で悩まず、
まずは先生のお話を聞いてみてください。
その時間は、
「加配を受けるかどうか」を決めるだけではなく、
お子さんを今まで以上に理解する
大切なきっかけになるかもしれませんよ🌿
- 加配は特別扱いではない
- 子どもが安心できる環境を整える支援
- 娘を知るきっかけになった
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